2010年12月 その4 慢性痛について

このブログもようやくリアルの時間と重なってきた。

今の状況は、1 月からキネを変更することにしたこと、冬休みに入って楽器の練習をまた少しお休みにすること、自分でそれなりにリハビリを続けること、などだ。

右腕は踊りには復帰できないし、まだまだ肩甲骨に手が届かないが、かなり回復した感じではある。

左手はオリキュロ・テラピーのおかげか炎症はかなり鎮まった感じで、可動域は狭いが、もう少し痛みが減れば、運動を増やせるかも。ギターとヴィオラさえ弾かなければ左手に要求する水準はもともと少ないので、日常生活での左手は一見普通のご隠居さんである。

しかし、こういう平和な状況のはずなのに、起床時にはまだ両腕の違和感があるし、疲れると両腕の内側が重く痛い。

ほぼ同じ痛さだ。

右と左では元の状況も経緯も今の治り具合も全く違うのだから

同じように痛い

という現象はやはり脳内操作の結果なんだろう。

これをどうやったら、

どちらも痛くない

という方のポジティヴな方向に転換できるのだろう。

よく、寒いと古傷が痛むとか、神経痛が出るとか聞くが、なんで私もそうなってしまったんだろう。

一応、肩が拘縮して動きが制限されていることは錯覚ではなくて「事実」なのだから、やはり多少は、寒いと血管が収縮して血行が悪くなり疲労物質が溜まるとか筋肉がひきつったり硬くなったりして神経を刺激するのだろうか。

それとも、悪い時は半日以上も腕をもんで紛らわさなければならない私の両腕痛は、慢性疼痛の域に達しているのだろうか。

痛みが慢性化する仕組みについての図式をネットで見つけた。

線維筋痛症の医学生てぃんてぃんさんによるブログ

大切なものすべて~線維筋痛症を乗り越えて~

の中で、

筋筋膜疼痛症

について説明されている部分だ。

http://ameblo.jp/usagi-jiru/entry-10726713020.html

これによると、慢性痛に至るサイクルは、

最初に、一大事だと思いたくなるような痛みを感じた時に、

怖がらない人は、痛みに立ち向かい回復する。

が、

動作や怪我を怖がる人は、痛みを避け、

その部位を使わなくなる、
障害が発生する、
抑うつ状態に陥る、

という段階に至り、それがまた痛みを引き起こして慢性化するのだそうだ。

それを避けるために、最初に痛みを感じた時に、トリガーポイントに局所麻酔で神経ブロックをすると、筋肉のスパスム(攣縮)が止まるので慢性痛にならずに済むこともあるらしい。

対処が遅いと慢性痛へと移行し、後は、ストレスと筋緊張と痛みと障害との悪循環に陥る。

トリガーポイントは、そこをおさえるとすごく痛いツボのような場所で、そこで筋肉が硬結している。

さて、私の場合。

事故だった右はしょうがないとして、私の左腕は、過労のために二頭筋がくたびれ果てて炎症を起こしたと言われたのだから、その時点で、

左まで固まってしまったらどうしよう

という怖がらずに、

痛い部分の筋肉にさっさとブロック注射をすべきだったのかもしれない。

神経注射は超痛い、痛いのは嫌。
そもそも右腕の時ほどには痛くない、じっとしていれば痛まない、

ということから、重症化する前に鍼灸やマッサージや気功や整体で治してしまえ、

と思って努力したはずなのだけれど・・・

やはり脳内ネガティヴ・サイクル作りの能力の方が勝ったのか・・・


もうひとつ、五十肩になってしまった後の問題は、

腕の痛みのツボみたいな場所は、

放射痛のポイントなんだと言われることだ。

つまり、実際は肩関節の周囲に炎症が起きているのに、痛みの自覚はほとんどが、二の腕に集中することである。

しかし、左腕の場合は、ほんとうに二の腕の過労による筋肉痛があったはずだ。それが、脳の指令で放射痛とは逆の向きに、肩関節の拘縮と炎症を引き起こして、今度はそれによって腕に放射痛が起こり・・・・

こうなると、もうどこがトリガーポイントなのか、どこに鎮痛剤や消炎剤を塗ったり貼ったりするのが有効なのか分からない。

脳に塗るしかない。

つまり、

私の左腕の痛みは、慢性の筋膜疼痛症、

私の右腕の痛みは、炎症は治っているはずなのだから、スパスムの情報が中枢から出ているということで線維筋痛症の親戚?

どちらにしても、もうこの段階では、今さら何を注射してももう遅い。

後は自己暗示とか精神の力だなあ。

しかし、ソレ系が私にはすごく苦手である。

上記のブロガーさんは、医学生だけど、西式健康法由来の甲田療法を受けるために入院して断食などを試している。医学的根拠は何もない、と自分でも言っている。

痛みがひどいと、大学病院にいる人でも代替療法に抵抗がなくなるんだなあ。

感慨をおぼえる。

そんなわけで私は理不尽な「痛い」毎日を送っている。

と言ってもすごく痛いわけではないですよ。

ちょっとマッサージしただけですごく気持ちいいので、なんだか「快感」を得る敷居が限りなく下がった。

人間、ちょっとかゆいところがある時に掻くとすなおに気持ちいい。

それと同じで、腕のだるいところをもんだり、風呂に入って温めるだけで、手軽な「刹那の至福」を毎回、飽きることなくリピートできるのだ。

その快感は、猫を撫でていて気持ちいいというものよりももっと単純だ。ほんとに、ちょっとした不都合が解消される原始的な気持ちよさである。

喉が渇いた時に水がおいしいという生理的実存的なものでもない。

脳の錯覚を手揉みで解消するマイ呪術。

自己暗示で治すのは難しそうだが手指に寄る一瞬のごまかしは容易だ。

要求水準を下げれば快楽は増えるのだと、大昔にエピクロスの言ってることを実践しているのに近い。

本当に激痛に苦しんでいる人には申し訳ないが、実は、わりとほのぼのした「痛い」毎日なのである。

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この記事へのコメント

てぃん
2010年12月22日 06:56
ブログのご紹介ありがとうございます。
今からでも、トリガーブロックをして遅いということはありません。発症して何年経ってもトリガーポイントブロックはできます(*^-^)ニコ
ちなみに五十肩も治るとうちの主治医は言っておりました。もともと、二の腕は慢性疲労の状態だったのでしょうか?使いすぎな状態だったのかもしれません。右が外傷性であるなら左は筋・筋膜疼痛症でしょうが右腕がくびでいうムチウチのようなものであれば左と同じだと思いますが、所見がないと分からないですね(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
私が行ってる病院は腰痛の駆け込み寺と呼ばれている病院で、先生も整形外科も中ではわりと異端児と言いますか…同じような治療を行っているドクターはあまりないと思います。線維筋痛症は全身18か所の決められた圧痛点のうち11か所以上で痛みを感じれば診断されますが、それは全身に至るものですから、整形学的に異常がないのなら、右腕も筋・筋膜疼痛症の少し重めのものかもしれません。筋・筋膜疼痛症でも間違えて線維筋痛症と診断されたりすることもありますが、治るのではないかなぁ?と思いました。もちろん、医師でもないし、診ているわけではないので断言はできませんが。
私の行ってる病院は石川県小松市にありますが(私のブログにリンクしている整形外科です)、お近くの病院にペインクリニックがありましたら、是非一度、行ってみてはいかがでしょうか?
またブログにも遊びに来てください☆お待ちしてます(*^-^)ニコ
Sally
2010年12月22日 08:43
てぃんさん、ありがとうございます。
ステロイド注射を左肩にした時は、肩の関節の一点でした。神経ブロックもそうなるのだと思います。
でも、肩の関節のその一点は、別に痛くないのです。
肩がやられていると実感するのは、これは五十肩をやった人ならみな体験なさいますが、たとえば手をどこかにぶつけるとか、急に引っ張って離されるとか、ちょっとしたがくっという衝撃で、まさに肩の奥にズーンと激痛が走って一分くらい息ができないくらい痛いんです。
左は、ステロイド注射とオリキュロテラピーで今その痛みは減っているので炎症は弱まっているのだと思います。それにそういう衝撃を与えないように気をつけてさえいれば、肩そのものは全く痛くないんですよ。痛いのはやはり腕で、押すと痛いしこりこりするトリガーポイントはあるんですが、そこは肩から来る特徴的な放射痛点だと言われるので、そこに注射しても意味がないようなのです。マッサージはしてもらえますが。
で、右の方はすでに凍結肩というか、もうどんな衝撃を与えても肩の奥が痛むということもないし、放射痛のトリガーポイントすらないんです。つまりこの一点が痛いという場所はなく、単に腕全体が重くだるく、筋肉痛みたいな感じです。痛みのせいで眠れないとか生活できないとかではなく、他のことをしていると痛みは忘れています。しかし、腕に注意を向けると必ず痛いのです。たとえば脚に注意を向けてももちろん痛くありません。「腕を意識しても全然痛みも違和感も感じない」という状況がどんなものだったのか、もう記憶すら薄れてきました。(続く)
Sally
2010年12月22日 08:46

「五十肩も治る」と主治医がおっしゃったそうですが、「五十肩が治る」というのは可動域も回復するということで、いったん拘縮してしまったものははっきり言ってブロック注射では治らないと思います。
腱鞘にメスで切れ目を入れてはがすとか引っ張るとかいう方法などはあるにはあるんですが、とにかく「ほおっておいてもいつかは治る」と言われている病気なので、そこまでがんばるモチヴェーションは患者も医師もなかなか持てないようです。
今一番痛みから解放されるのは、メントール系のひりひりジェルを両方の腕に塗って、ひりひり感を脳の優先情報にしてしまう時です。まあ、まだ試行錯誤してみますが。
てぃんさんがご自分の痛みを抱えながら医療に携わって行こうというのはとても有意義だと思います。応援しています!!
えいりあん
2010年12月22日 23:00
 私の肘の場合は、ですが・・・
やはり炎症はとっくに治ったはずなのに、しつこく違和感が残り、時々なにげない動きにしくっと痛んだりしました。
 かかりつけの柔整師さん曰く、
「傷めた腱の部分は、治ったとはいえ、おそらく内部で瘢痕になっている。肘関節の構造は複雑で、細かい血管が網の目状になっているから、瘢痕があると循環障害を起こしやすい。循環障害によって、違和感や痛みを覚える。」
そして、
「関節を傷めたあとの最初の冬は、絶対に冷やすな」
だそうです。
 この冬は、両肘に保温サポーターをはめています。
 うっとおしいし、サポーターなんか効くのかと半信半疑でしたが、私の場合は違和感が消えました。

 もちろん肩と肘では構造も違いますし、Sally様のこれまでの経過と私の単純なテニス肘は同列には考えられませんが・・・、Sally様は、保温材としての脂肪も少なくていらっしゃることですし、どうか冷えにはご注意ください。
Sally
2010年12月22日 23:14
えいりあんさま、ありがとうございます。

冷えが敵、というもっともな話なんですが、今日、新しいキネに衝撃のアドヴァイスをもらいました。それについてはまた書きますね。このアドヴァイスに一理あるなら、ある種のタイプの痛みには「目から鱗」かもしれません。お楽しみに。

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